道後で墓マイラー【道後温泉 鷺谷墓地】

『道後温泉(裏)観光ガイド』
第5回目は、道後で墓マイラーです。

「墓マイラー」とは
歴史上の人物や著名人の墓を
巡る人のことを言います。

歴史好きの女子「レキジョ(歴女)」や
ウオーキングブームにも後押しされ、
楽しむ人が増えているとか。

最近では若者だけではなく、
夫婦連れや家族連れなども
多くなっているそうです。

今回は道後の墓マイラー
ガイドをお届けします。

道後観光のついでにいかがですか?

愛媛県松山市は、司馬遼太郎の小説
『坂の上の雲』ゆかりの地
としても知られています。

この作品の主人公が
松山市出身の俳人・正岡子規と
日露戦争で活躍した軍人・秋山兄弟です。

特に兄の秋山好古(よしふる)は、
晩年この地で過ごしながら、

中学校(現在の愛媛県立松山北高校)の
校長を務めたり、

道後温泉に通ったという
エピソードも残されており、

お墓は道後の鶯谷墓地(さぎだにぼち)
に建てられています。

墓地の入口は道後観光ホテル街のすぐ横。
市営の「祝谷東町駐車場→170m」の
標識の道を入ったところにあります。

「別邸朧月夜(おぼろづきよ)」と
「ホテル椿舘」の間の路地です。

墓地内には案内板も立てられてますので、
好古の墓は比較的簡単に見つけられます。

ただ、陸軍大将なので
さぞかし立派なお墓かと思いきや、

至って普通の墓なので、
意外に思われるかもしれません。

しかし、小説を読んだ方であれば、
その中で描かれている

「質素倹約」を基本とする
彼の人となりが重なって見え、
より親しみを感じることでしょう。

ぜひ墓参の前に『坂の上の雲』を
一読されることをお薦めします。

また、『坂の上の雲』は
2009年から2011年にかけて

NHKでテレビドラマ化されたため、
作品を映像で見ることもできます。

NHKオンデマンドやDVDで観ると、
より理解しやすいかもしれませんね。

ドラマでは秋山好古を
演じたのは阿部寛。

秋山真之は本木雅弘、
正岡子規は香川照之でした。

その縁もあって、
きっとこの墓には
三人とも参拝したはずです。

また、同じ墓地内には
好古の後輩にあたる

同じく陸軍大将の
白川義則の墓も建っています。

こちらは遠目からも目立つ
立派な墓です。

白川大将は昭和天皇に
上海事変での功績を
認められたほどの実績もありますが、

秋山陸軍大将との
墓の大小を比較することは
何の意味もありません。

他にも鷺谷墓地には、
道後温泉本館を建てた
伊佐庭如矢の墓や、

「降る雪や明治は遠くなりにけり」
の代表句で知られる
中村草田男の墓もあります。

「草田男(くさたお)」の俳号には、
親戚から「腐った男」と
痛罵されていたことと、

音読みが「そうでんおとこ」
であることから、

(そうそう現われない)男なのだ
という自負が込められているとか。

そんなエピソードを思い浮かべ
ながら合掌するのも良いでしょう。

これを機に「墓マイラー」を
始める人がいればいいなと思います。

そこで最低限のマナーを。

墓マイラーの心得

●お供物は不要です
動物の餌となったり、腐敗して異臭がしたり、
見た目が悪くなる食べ物類だけでなく、
お花も持ち込まないのがマナーです。

●たとえ小石であっても墓所にあるものは持ち帰らない
お墓はプライベートな場所であると同時に
神聖な場所でもあります。
ばちあたりなことは慎みましょう。
物によっては窃盗罪にあたります。

●手を合わせお祈りしましょう
写真を撮るより、メモを撮るより、眺めるよりも
まず先にしなければならないことです。
故人に敬意を表するため、心から合掌しましょう。

まずは地元の有名人の
お墓から始めてみましょう。
「○○県 墓 有名人」で検索。
楽しんで行ってきてください♪

秋山好古の墓を取り上げましたので、
道後以外の地元松山市にある

秋山好古ゆかりの場所も
紹介しておきましょう。

藩政時代に秋山好古が学んだ「明教館」です。
のちの松山中学、現松山東高校。

秋山眞之、正岡子規も
松山中学で学びました。(松山市持田町)

入場は無料ですが、
学校の敷地内にあることから、

授業や学校管理の許容範囲内で
見学していただくことになります。

見学希望日の2週間前までに
学校の承諾を得てください。

原則として、土曜日・日曜日・祝日は、
見学できません。 

電話 (089)943-0187  
愛媛県立松山東高等学校

『坂の上の雲』の中で、秋山真之(さねゆき)が
泳ぎに行く場面で登場する「お囲い池」。

藩政時代には松山藩の水練場で、
明治30年以降は松山高等小学校の
水泳場として利用されました。

現在は埋め立てられ
「松山市青少年センター」になっています。
愛媛県松山市築山町12-33 TEL089-907-7826

秋山好古は、生前
「銅像創るな・石碑もいらぬ・
家も要らない・墓も創るな」
と言い残しこの世を去りました。

しかし、像は建立されました。

この写真は昭和11年に建立された
道後公園の騎馬像ですが、

皮肉なことに昭和19年、
大東亜戦争の金属供出のため
潰されてなくなりました。

この潰された秋山兄弟の銅像は、
戦後、立像となって再建されますが、

市民らに軍国主義を嫌う風潮があっため、
市街地から離れた
目立たない場所に建てられていたことは、
今やなかったことにされようとしている事実です。

ひと昔前まで秋山兄弟の像は、
松山市中心部から離れた

伊予鉄「梅津寺駅」近くの丘に
ひっそりと佇んでいただけでした。

(この像は今もあります)

昭和3年11月10日、
昭和天皇即位の大礼を記念して
建立された好古の書による石碑です。

道後公園内の北東の場所にあります。

今や『坂の上の雲』は、松山市の観光の目玉。

生家も復元され、地元で秋山兄弟は突然
「郷土が産んだ偉大な軍人」
として称えられるようになりました。

松山城のふもとに建てられた
「坂の上の雲ミュージアム」。

一般 400円
高齢者 200円
高校生 200円
中学生以下 無料

開館時間 午前9時から午後6時30分まで
(入館午後6時まで)
089-915-2600

「秋山兄弟生誕地」も松山城のふもと。

入 場 料 :大人 300 円(団体20名以上250 円)        
高校生以下無料 
観覧時間:10 時~17 時 (入館は16 時30 分まで) 
定 休 日 :毎週月曜日(祝日に当たる場合は翌日)
089-943-2747

それにしても「銅像作るな、石碑もいらぬ…」。
もしかしたら好古には
空虚な現代が見えていたのかもしれませんね。

前回は『道後で墓マイラー』でした。

次回は『タモリ断層~ブラタモリをあるく』です。