お菓子の神様とミステリアスな石段【道後温泉 冠山】

『道後温泉(裏)観光ガイド』
第2回目は、冠山(かんむりやま)です。

「えー! 道後に山?」
と驚きましたか!?

道後温泉本館の南隣。

道後温泉利用者向けの
松山市営駐車場に
車で登っていく小高い丘は、

昔は「冠山(かんむりやま)」
と呼ばれていました。

昭和38年(1963年)のレジャーブームで
この冠山の頂部を切り開き

今でいう健康ランドのような
「道後温泉センター」が
建てられ賑わっていたそうです。

今ここは100台の車が停められる
有料駐車場になり、

“空の散歩道”という
ロマンティックなネーミングの
記念撮影スポットができています。

そう観光ガイドには
書かれてあるのですが、

実際は本館の建物全体を
見下ろすことができる
というだけの高台です。

しかし、ライトアップされた
夜の景観をカメラに収めるには
お薦めのポイントかも。

駐車場の利用時間は朝の5時30分から
夜の23時30分まで。

道後温泉本館、道後温泉椿の湯、飛鳥乃湯泉を
利用の方は、館内に設置されている
認証機に駐車券を通されると、
最初の1時間は無料になります。

裏情報として、
夜20時30分から
翌朝の8時30分までの間は
「720円」で停めることができ、

駐車中のクルマの中で泊まれる
「車中泊」も認められています。

クルマさえあれば
道後に720円で
1泊できるということです。

あっ、ホテル関係者の方
こんな情報をバラして
ごめんなさい。

市営駐車場の敷地内には
清潔なトイレもあり、

観光客じゃなくても
道後のグルメ探訪や
風俗遊びの拠点にすれば
安上がりで便利です。

地元民も
道後で酔っ払ったら
クルマで泊まりましょう!

花見や忘年会、
各種宴会で
道後を利用することって
多いでしょ?

そんな時のために
覚えておくといいですよ。

駐車場で泊まるって
そんなぶっそうな!

と思った人も
安心してください。

すぐ近くの伊予鉄市内電車
「道後温泉駅」の横に
交番がありますから。

「松山東警察署 道後交番」
TEL089-931-2605

〒790-0843
愛媛県松山市道後町1丁目9-10

さて、話が脱線しました。

冠山には駐車場以外に
道後温泉の守護神として
『湯神社』が鎮座しています。

それからもうひとつ
観光的にあまり知られてないものに、

お菓子の神様
「田道間守命(たじまもりのみこと)」
を主祭神とする『中嶋神社』があります。

この神社は兵庫県豊岡市に
総本社があって、

ここは全国にある
七社の分社のうちのひとつです。

縁起をさかのぼると
「古事記」「日本書紀」に
たどり着く由緒ある神社。

興味のある方は
調べてみるとよいでしょう。

それよりも関心があるのは
お菓子の神様のご利益ですよね!

主に技術の向上を祈願する
和菓子の職人とか、
パティシエなどの
個人参拝客が多いそうですが、

われわれ消費者にとっての
メリットがわかりにくい。

もしかしたら旅先で
珍しく美味しいスイーツとの
出会いがあったりするのかも?

境内の玉垣には、
地元の名だたる製菓会社の
名前が刻まれているので、

それらの会社に
果たしてご利益があったかどうか、
ひとつ検証してみることにしましょう。

検証法として、
2018年9月にオープンしたばかりの
道後温泉別館
『飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)』
を使わせてもらいました。

よく見てください。
『飛鳥乃温泉(あすかのおんせん)』
ではありませんよ。

『飛鳥乃湯泉』
となってるでしょ?

「湯泉」と書いて「ゆ」
と読むのです。

ここに正式に採用された
茶菓子は
どこの会社の
ものだったでしょう。

ということで
調べてみました。

「一六本舗」と「亀井製菓」
のお菓子が選ばれてました!

お菓子の神社「中嶋神社」では、
「一六本舗」は境内に
奉納玉垣が確認でき、

「亀井製菓」の社長は
橘の樹を奉納植樹しています。

やはりお菓子が選ばれたのは
こうした寄進の賜物でしょうか?
とすると世の中わいろじゃ…。

念のため道後温泉本館で
出される和菓子を調べてみると。

「観光堂」と「うつぼ屋」
のお菓子でした。

「うつぼ屋」の奉納玉垣は
すぐに見つかりましたが、
「観光堂」はどこにも見当たりません。

あれ?

やはり神様は誰にも平等で、
ご利益は寄進額とは関係なさそうですね(笑)。

ガイドブックにも載っている
有名な『湯神社』を詣でた際には、

賽銭額を気にすることなく、
『中嶋神社』にも参拝しましょう。

ご覧のように
すぐ隣り合わせですから。

冠山ひと登りで
2社も詣でることができます。

さて、話は
変わりますが…。

詣でた際、神社脇から
南に下る石段で、
ぜひ見てもらいたいものがあります。

上の写真でいうと
右方向です。

これが石段の降り口。

実はここの石段の石には
謎の文字が刻まれているのです!

よく見ると「潔」と
読めませんか。

これだけ見ると
どこかの「潔くん」が
いたずらで彫ったのでは?

と思ってしまいそうですが、

石にこれだけの
はっきりした文字を
刻むのは容易ではなく、

しかも似たような石は
これだけではなく
他にいくつもあるのです。

地元図書館をはじめ
いろいろ調べてみたけど、

この謎の文字石に関する
資料や詳しい記述は
どこにもないので
ここからは憶測に過ぎませんが、

古い時代の城郭の石垣や石段には、
石不足の時代に
近隣の石仏、墓石、石塔が
供出されていたそうです。

墓石を再利用するなんて
われわれが考えると
罰当たりな行為に思えますが、

当時の人は
そのような石には
パワーがあり

神仏の加護が受けられるのだ
と納得したのでしょう。

この石段にも
そのようないきさつがあった
と考えられるわけです。

※もし真実を
ご存知の方は
教えてください!

そんな思いをめぐらしながら
文字の刻まれた石を
見つけながら歩くと、
上り下りも苦になりませんよ。

ただし、足元には
くれぐれも
注意してくださいね。

お菓子の神様「中嶋神社」と、
謎の文字が書かれた石段。

道後温泉本館横なので
ぜひ見に行ってください。

もしかしたら
飛鳥時代に聖徳太子が
建立したという

「伊予湯岡碑」の
かけらかもしれませんから(笑)。

ちなみに「伊予湯岡碑」は
発見されていませんが、

飛鳥乃湯泉と椿の湯の間に
レプリカが建っています。

次回は、「大蛇が祀られた神社【道後公園「岩崎神社」】」です。